工務店①:工務店の特徴を知ろう!

注文住宅を建てるには、工務店に依頼する方法とハウスメーカーに依頼する方法があります。

「えっ、工務店って、ハウスメーカーの下請けさんではないの?」

と思った方、その知識、まったくの間違いではないけれど、正しいとも言えません。

この回では、工務店についてご紹介します。

●工務店の仕事とは?

工務店の中心業務は工事を行うことです。

大工さんや左官屋さんなど、職人さんを集めて現場で指示を出し、工事が円滑に進むように監督します。

工事のスケジュールを組んで納期に間に合うようにしたり、資材を発注したり、工事が安全に行われるように現場の管理をしたり、現場全般を取り仕切るのが仕事です。何かトラブルが発生したら解決のために奔走するのも工務店の役目です。また、工事前に近隣住民に工事のお知らせをするといった仕事もあります。

●注文住宅を依頼できる工務店

工務店は工事を行うことが主な業務ですから、冒頭で紹介したイメージのように、ハウスメーカーの工事を請け負っている工務店もあります。あるいは、身近なところではリフォーム専門の工務店を見かけたことがあるかもしれません。

一口に工務店といっても、さまざまなタイプがあります。注文住宅を直接依頼する工務店となると、大きくは次の2つに分かれます。

①施工メインの工務店

施工に特化した工務店です。工事全般に関する現場力を“売り”にしているとも言えます。地域密着型で、長年その地域で活動している会社がほとんどです。このタイプの工務店に注文住宅を依頼する時は、設計は設計事務所にお願いすることになります。

そう聞くと、依頼するところが増えて面倒にも思えますが、たとえば、設計は、どうしても建築士にお願いしたいというこだわりがある場合は好都合です。

そうしたこだわりがないのなら、工務店から設計事務所を紹介してもらったり、工務店のほうで手配してもらうこともできます。

施工に特化しているので、会社の規模は小規模で技術担当が数名いるだけで、営業担当者がいないこともあります。それでも、お客さんが新しいお客さんを紹介してくれるなど、口コミで仕事が入ることが多いようです。

②設計から施工までのトータル型

会社の規模はハウスメーカーに及ばないものの、取り扱っている業務はハウスメーカーとほぼ同じで、設計から施工までトータルで担当してくれる工務店です。地域の中堅建設会社として知られていることも多く、なかには自社ブランドを持っている会社もあります。

施工だけでなく、注文住宅をつくるにあたって必要となる融資や土地探しの相談にも対応してくれるなど、トータル力が魅力です。

●工務店に必要な許可とは?

工務店の開業は個人事業で、特別な許可を得なくてもできますが、その場合は、建築一式工事なら1,500万円以上、一式工事以外なら500万円以上の工事を請け負うことはできません。つまり、注文住宅の依頼を直接受ける工務店ともなると、一式工事1,500万円以上の案件を取り扱うこともあるでしょうから、建築業法における「建設業許可」を得なくてはなりません。

こうした規定もあり、先ほど紹介したように、注文住宅の依頼を直接受けられる工務店とリフォームなど特定の工事しかしない工務店に分かれるわけです。

●ハウスメーカーと工務店の意外な関係

冒頭で、注文住宅を依頼するのはハウスメーカーか工務店かと書きましたが、この2つ、まったく関係がないように見えて、実は密接なつながりがあります。

ハウスメーカーに依頼した場合でも、実際に現場で施工を行うのは地域の工務店だからです。ハウスメーカーは建築資材や建築工法の開発をしていますが、ハウスメーカーに直接依頼しても、現場で施工するのはハウスメーカーの社員ではありません。

現場で工事するのは、ハウスメーカーと提携している工務店なのです。

こうした事実は、意外と一般には知られていないようです。

それなら、どちらに頼んでも大差ないようですが、依頼の窓口がハウスメーカーか工務店かでは、価格や工期、その他もろもろの対応が違ってきます。

次回は、工務店に依頼するメリットとともに、ハウスメーカーよりも工務店に依頼するほうが、おすすめのケースをご紹介します。

監修:すまいポート21埼玉

投稿者: ラクティブ管理者

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