⑥間取り:階段、ベランダ

今回は、階段、ベランダについての意外な見落としを集めてみました。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: formbanner-1024x260.png

●リビング階段をつけてみたら…

2階の子ども部屋へ上がるための階段をリビングにつけると、必ず子どもたちがリビングを通ることになるので、親子のコミュニケーション機会が増えると言われて採用したリビング階段。ところが、意外なデメリットがあったそうです。それはリビングが階段の設置により吹き抜け状態になるため、暖房費がかかること。
暖かな空気は軽く上に上がってしまうので、2階の子ども部屋は暖かいものの、リビングは暖房を強めにしてもなかなか暖まらないとのこと。また、子どもの友達が遊びにくるたびにリビングを通るので、リビングが散らかっていると恥ずかしいとの本音も。
さらに、リビングとキッチンを隣り合って設置したため、キッチンのニオイがリビング階段から2階にのぼっていってしまって困るという人もいました。
コスパや使い勝手を取るか、コミュニケーションの機会を増やすほうが良いのかは悩ましいところですが、一方で、玄関近くに階段を設置したところ、子どもたちが帰宅と同時にすぐに2階の子ども部屋に上がってしまってリビングに来ることがほとんどなく寂しいという経験談もありました。

●階段や玄関に手すりをつけなかった

できあがってみると階段が思っていた以上に急で小さな子どもが足を踏み外さないか心配になった、つくった当初は問題なかったが、その後、年老いた両親と同居することになり、階段や玄関には手すりが必要だと痛感したという例もあります。
ご両親との同居がなくても、やがて子どもたちは巣立ち、2階の子ども部屋が書斎や趣味の部屋、あるいは収納場所になるかもしれません。そうなると、急な直線的な階段は安全面で心配です。新築時に手すりをつけておくと安心です。

ベランダの広さは十分だと思っていたのに…

「私はやっぱり洗濯物はお日様の光を浴びせたい派だったので、ベランダをつくりました。横幅は2部屋分まるまるだったので十分な広さだと思っていたのですが、実際に使ってみたら、ものすごく使いにくくて…。実は、奥行きのことまで考えていなかったんです。ベランダで洗濯物を干す場合、干し竿に干す作業をするためのスペースが必要。干し竿を前にして、後ろから洗濯物をかけるわけだから、前後のスペース、つまり奥行きがそれなりに必要です。いくら横に長くても、作業する奥行きが狭いと動きづらいですよね。あとで知ったのですが、ベランダの奥行きは、1m50cmは必要だそうです。わが家は1m。50cmの差がこれほど大きいとは思いませんでした」とはHさんの経験談です。
ベランダは、横幅はそれほどなくても奥行きがあるほうが使い勝手がいいそうです。
また子どもたちとべランピングしようとしたけれど、思ったよりも狭くてできなかった、夏の夕暮れにはベランダでピールを一杯!と思っていたけれど、テーブルが入らなかったなど、ベランダの広さが思っていた以上に狭かったという声は多かったです。
始めからベランダの活用を考えているなら、それに合わせたサイズ設計が必要です。
一方、ベランダを特に使う予定がなかったので水道設備をつくらなかった結果、飛んできた葉っぱやゴミを掃除するための水を家の中からバケツで運ぶハメになったといった失敗談もありました。

●ベランダの位置がまずかった!

注文住宅を建てる時、ベランダにまでこだわりを持って考えたという人はあまり多くないはずです。
たとえば、ベランダでは布団を干そうと思っていたので寝室の横につけたけれど、布団干しよりも洗濯物を干す回数が断然多いので、洗濯物が運びやすい導線にすればよかった。一番広く取れる箇所がリビング横だったのでここにベランダをつけたところ、子どもたちの遊び場になってしまって洗濯物が干せない。日当たり重視でベランダをつくったが、外から丸見えの位置に。さすがに洗濯物を干すのは恥ずかしいなど、実際に使ってみると、「こうすればよかった」というケースが続々出てきます。
防犯上の理由から洗濯物を干すためのベランダを2階に設置したところ、洗濯物を持って上がるのが面倒になったという人も。
リビングやキッチンに比べると脇役のようなベランダですが、使い勝手の評価が出やすい箇所ともいえます。

監修:すまいポート21埼玉

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: formbanner-1024x260.png

投稿者: ラクティブ管理者

プロフィールプロフィールプロフィールプロフィールプロフィールプロフィール プロフィールプロフィールプロフィールプロフィールプロフィールプロフィール プロフィールプロフィールプロフィールプロフィールプロフィールプロフィール