家を建てるための予算といえば土地代と建物代がすぐに思い浮かびますが、意外と見落としがちなのが諸経費です。住宅ローンや引っ越し、登記に関する費用など、さまざまな諸経費があり、その額も数百万円単位に!そのため、諸経費を予算に入れておかないと資金計画が大幅に狂うことになります。
また、マイホームは高い買い物ですから多くの人はローンを組みます。頭金なしですべての費用をローンでという人もいるかもしれませんが、ローンのお金が振り込まれる前に支払わなければならない費用が意外と多いってご存じですか?
つまり、諸条件を満たせば頭金なしで住宅ローンを組んで土地を買い、家を建てることは可能ですが、それとは別に最低限の手持ち現金の用意が必要なのです。
つまり、諸条件を満たせば頭金なしで住宅ローンを組んで土地を買い、家を建てることは可能ですが、それとは別に最低限の手持ち現金の用意が必要なのです。

諸経費として建築費用の1割をみておく

国土交通省の「令和2年度 住宅市場動向調査」によると、注文住宅の三大都市圏での平均購入価格は5,359万円(土地及び建築費用の合計)です。
これはあくまで平均の購入価格であり、土地が人気エリアか、駅チカなのか、どのくらいの広さかなどの条件によって土地価格は変わります。また注文住宅の建築費用も1,000万円台から4,000万円台くらいまでと幅が広いものです。ただし、一般に満足できる注文住宅の建築費用は3,000万円台後半が多いと言われています。となると、その1割の300万~400万円を諸経費としてみておく必要があります。意外に大きな額だと思いませんか?
主なものを挙げてみます。
・仲介手数料:土地を購入した場合、売買価格の3%+6万円+消費税
 たとえば、土地価格が1,000万円なら、1,000万円×0.03+6万円+消費税=約40万 
円になります
・印紙代:物件により変わる。たとえば、1,000万円~5,000万円以下なら1万円。
・登記費用:土地や建物の登記手続きは一般的に司法書士、家屋調査士に依頼します。その費用は土地と建物を合わせて40万円~60万円程度。
・地鎮祭、上棟式:5万~10万円程度。
・設計料:建築費用の1割~1.5割程度。たとえば、3,000万円で家を建てるとすると3,000万円×0.1=300万円くらいはかかることに!ただし、ハウスメーカーや工務店では設計料を含めた見積りになっている場合もあります。
・住宅ローンの手数料:借入保証料や事務手数料、印紙代など。
・火災保険料、地震保険料
また、純粋な諸経費ではありませんが、新調する家具、家電製品などの購入費もあります。

●住宅ローンは基本的に家が完成してから振り込まれる

自己資金はないけれど、家賃を払うよりは、先に住宅ローンを組んでマイホームを建ててから月々返済していったほうが合理的だと考えている人もいるかもしれません。
意外な盲点は、住宅ローンの審査に通っていても、実際にお金が振り込まれるのは家が完成して登記がされた後というのが一般的だということです。
一方、土地を買うなら手付金、仲介手数料、住宅ローンの手数料や抵当権設定の登記費用、印紙代、住宅建設を依頼した時の工事契約金、地鎮祭や上棟式の費用、建物の登記費用などは、完成前に支払わなければなりません。つまり、諸経費として挙げた、これらの支払いは住宅ローンが振り込まれる前に必要なため、自己資金でまかなわなくてはなりません。しかしこれらのお金を自己資金で用意するのは、ほとんどの方が難しいかと思います。そこで・・・

●つなぎ融資という手も!

自己資金がなくては絶対に家は建てられないのかというと、そうではありません。住宅ローンが振り込まれるまでの間、必要な費用をまかなうための「つなぎ融資」という制度があります。多くの方がこちらの融資を利用します。
手持ちのお金だけでは足りないようなら住宅ローンに関する相談とともに確認しておきましょう。このつなぎ融資は手数料や利息の金額も金融機関によって異なります。

注文住宅の場合、予算を決めていても、ついオーバーしがちなので気をつけたいものです。まずは、予算を立てる時、諸経費と現金支払いの項目が何かを頭に入れておきましょう。

監修:すまいポート21埼玉

投稿者: ラクティブ管理者

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