「満足した家を建てるには3回は必要」とよく言われるように、初めての経験で満足した家を建てられたという人は少ないようです。
実際、注文住宅を建てた人に満足度を聞いたところ、十分に満足している人は2割~3割といった調査結果があるそうです。
それだけ何かしらの不満が残りやすいといえますが、裏返せば、それだけ失望も多いほど家には大きな夢をかけていたともいえそうです。

工事中の後悔が少ないワケ

あるアンケートで、注文住宅を建てた人に「あなたは、いつ、あそこはこうすればよかったと後悔しましたか」と聞いたところ、多くの人がそう感じたのは、①家が完成した時、②引っ越した時、③住み始めた後のいずれかだったそうです。
工事中は、夢いっぱいで「いつできるのか?」と心待ちにしている様子がよくわかります。いわば工事中は夢の中、現実が見えてくるのは家ができてからというわけです。
だから、経験談を聞いて、「私はそんな後悔はしないぞ」と気を張っていても、家を建てている最中は「あれもいいな、これもいいな」と気持ちが高揚しているのですから、冷静でいろというのがしょせん無理な相談なのかもしれません。
冒頭の言葉の「家は3回建ててみなくては~」も、3回も建てれば、それなりに気分の高揚度も下がって冷静になれるといった意味合いが込められているのかもしれません。

●お金あるあるの2トップは予算オーバーと住宅ローン

お金あるあるのエピソードを見ると、「予算オーバー」と「住宅ローン」でほぼ全部といえるほどです。
★予算オーバーの理由
・オプションをつけすぎてしまった
・土地代と建設費以外を想定していなかった
・規格外の土地で整地にするなどのプラスの費用がかかった
・外構工事費を入れていなかった
・家電や家具代などを忘れていた
・司法書士に支払うお金や税金、保険料などを考えていなかった
★住宅ローン
・借りられる限度額いっぱいを借りて返済の負担が大きい
・組んだ後に想定外のことが起きた(共働きができなくなった、会社の業績が急に悪くなった、子どもが生まれて家族が増え生活費が増えたなど)
・固定金利を選んだが、変動金利のほうが得だった
・繰り上げ返済するつもりがなかなかできない(繰り上げ返済しすぎて生活費が足りない)
・保証料や保険料などが上乗せされた
★番外編
・住宅ローンでは借りられない費用があった(手元に現金が必要だった)
・メンテナンス費用や税金、保険料がかかった

お金をかけずに後悔することも!

予算は限られているから、すべてグレードの高い建材を使った贅沢な家はつくれないとわかっているけれど、注文住宅にするならここはお金をかけるべきだったと後悔することもあります。
・強固な構造にすればよかった(耐火構造・耐震構造)
・断熱材と換気層はグレードアップすればよかった
・せめてデザインは他とは差をつけたかった(ローコスト住宅)
・何か一つこだわりを実現したかった

気にしないことが一番!

お金をかけすぎてしまったと後悔している人は、月々の返済額が重く、「レジャーなど、ゆとりのある生活ができない」「ローンを返すために家を建てたようなもの」「このままでは老後の資金が貯められずに不安」といったことも感じているようです。
けれども、今さらどんなに気にやんでも、過去には戻れません。
一番の解決法は、「お金をムダにかけすぎてしまったな」といったことをあまり考えずに気にしないことが一番です。
とても無責任な言いぐさに聞こえるかもしれませんが、予算オーバーには気をつけようと思っていても、なぜ多くの人が予算オーバーしてしまうのか?の項目でも紹介しましたが、「もしここでお金を節約しようとして、後で後悔するのは嫌だ」「絶対に後悔したくない」という気持ちが強すぎるほど、かえって予算オーバーというワナに落ちやすいものなのです。
要は、気持ちの問題ともいえます。
反対に、ローコスト住宅にこだわりすぎて「もっとお金をかければよかった」と後悔する人もいるわけです。
それならば「この家でよかったな」「あの時の決断は、悪くはなかった」と気持ちを切り替えるほうが毎日が楽しいのではないでしょうか?

監修:すまいポート21埼玉

投稿者: ラクティブ管理者

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