経験者だからこそ気づくことも多いもの。学ぶべき改善ポイントとは?

何から始める?⑤:参考になる失敗例

入念な準備をして家を建てたけれど、施工後に振り返ってみると、「もっとこうすればよかった」と後で気づくことも多いものです。

参考になる経験者の失敗例を集めてみました。

●相見積もりを取らなかった

知人に紹介されたから、または展示場で親切な営業担当者と出会い、意気投合して依頼することに決めたなど、依頼先を安易に決定してしまい、後で調べてみたら、他社ならもっと安くできた、また良く出来たのではと後悔する人も多いようです。

よく相談に乗ってくれたし家の出来栄えには満足しているが…というのがこのタイプ。価格が高くついたのは、その分、人的サービスが行き届いていたからとも言えますが、少なくとも検討段階では何社かに提案や見積をとって比較してみることをおすすめします。

●諸経費のことを予算に入れていなかった

土地代に建築費用(設計費を含む)はもちろん、新調する家具などの雑費も多少は予算に入れていたけれど、諸経費が相当かかることはまったく考えていなくて、予算が足りなくなって慌てたというケースも。そのため、泣く泣くカスタマイズする箇所を減らすことになったという人もいます。

諸経費とは、登記費用や土地売買などに関する仲介手数料、住宅ローンを組む場合の保証料や手続き料、印紙代それと引っ越し費用などのことで、雑費と違い、必ず支払わなければならないものです。しかも支払いは現金が原則です。

一般に諸経費の目安は、注文住宅にかかる総費用(土地を買う場合は土地代も含む)の10%から12%と言われています。

少なくとも何百万円にものぼることを頭に入れておきましょう。

●サンプルだけで選んでしまった

外壁や内装の壁紙など、せっかくの注文住宅だから、自分の好きな色や凝った文様を取り入れたいものです。

うっかり素人がしてしまうミスに、サンプルだけで選んでしまい、実際にできあがってみると気に入らなかったということがあります。

たとえば、シンプルで落ち着いた色だと物足りたいと思い、カラフルな色や柄を選んだものの、壁や壁紙は使用する面積が広いので、サンプルでは素敵だったのに大量に使うとうるさく感じて落ち着かなくなることがあります。

外壁に使う石にしても、室内で見た印象と太陽光の下で見た印象が違ってしまうこともあります。

リアルなサイズでのイメージはしにくいものですが、可能ならモデルハウスや施工事例などで確認してみることをおすすめします。

●トイレとお風呂の間取り

前回の間取り設計のところで収納や家事動線について紹介しましたが、間取りに関しての失敗例として多く挙げられているのがトイレとお風呂の間取りです。

たとえば、トイレを余ったスペースの隅っこに配置したところ、リビングからだと寝室を通った先にあるので、家族が使う分には特に問題ないものの、お客さんが使うとなるとプライベートスペースを通られることに。来客が多い家だと、家人もお客さんも気を遣います。

あるいは、高齢者の部屋とトイレが遠くて、夜の利用が不便ということもあります。

お風呂では、脱衣所と洗面所を一緒にしていると、朝シャンが日課の子どもが使うので、朝の洗濯ができずに困るといったケースも。一般には脱衣所と洗面所が一緒なのがふつうですが、注文住宅なら、家族のライフスタイルに合わせた工夫をしたいものです。

●オプションは本当に必要?

せっかくの注文住宅なのだからと、ワンランク上の機能をつけてみたいと誰もが思うものです。

意外に多い失敗に、オプションでつけたものの、実際にはあまり活用しなかったというものがあります。

たとえば、お風呂内のテレビやサウナ、ミスト機能付きのシャワーなどです。またウッドデッキをつけたものの、天然木で朽ちてしまったということも。

本当に必要かどうか、じっくり考えてみてください。

●入念に打ち合わせしたつもりでも、イメージが共有できていなかった

設計担当者はプロですし、入念にこちらの希望も伝え、打ち合わせ中は会話もはずみ、イメージは共有できていると安心していたけれど、イザできあがってみると、思っていたものとは違った!ということはよくあります。

いくらプロでも、あなたとは違う人間。同じ言葉からの連想でも、あなたとまったく同じイメージに辿りつけるわけではありません。

イメージの確認には、視覚的に確認することが必須です。建材などのサンプルだけでなく、デザインのイメージチェックにはパースやCG(コンピュータフラフィックス)を。これなら素人でもわかりやすくて便利です。

気をつけたいのが、契約の時にはCGでどんなデザインになるかを見せてくれたが、その後の打ち合わせではCGを用意してくれなかったということもあるようです。修正するたびに、きちんとCGで説明してくれるかどうかを確認しておきましょう。

次回は、相談センターを紹介します。

監修:すまいポート21埼玉

投稿者: ラクティブ管理者

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