住宅ローンで気をつけるべきポイントとは?

何から始める?③:住宅ローン

住宅ローンの融資借入額は大きいので、わずかな利息差でもトータルの返済額に大きな影響が出ます。とはいえ、低い金利の金融機関を選べば正解かというと、そう単純ではありません。

住宅ローンを組むなら、ぜひ知っておいてほしい基礎知識をご紹介します。

●住宅ローンには3つの種類がある

住宅ローンには、3つの種類があることをご存じですか?

すぐに思いつくのは金融機関での住宅ローンですが、そのほか財形融資、フラット35があります。

財形融資とは、財形貯蓄をしている人だけが使える公的融資で、固定金利ですが、金利は5年ごとに見直されます。2021年7月現在で1.21%(団体信用生命保険に加入される場合)です。

フラット35とは、民間金融機関が住宅金融支援機構と提携している住宅ローンです。更に耐震性やバリアフリー、省エネルギー型など、一定の基準を満たすとフラット35Sが適用されて、金利が下がります。

ただし、金利や手数料などは各金融機関によって異なるため、よく調べることが大切です。

●変動金利と固定金利のメリットとデメリット

金利には変動金利と固定金利があります。

変動金利は、金融の情勢によって、そのつど金利が変わるタイプです。

固定金利は、融資時に決めた金利がずっと続くタイプです。

このほか、数年間は固定金利が適用された後、固定金利にするか、変動金利にするかを選べる固定期間選択型があります。

変動金利のメリットは、固定金利よりも安く設定されているのでお得なことです。しかも、金融市場全体の金利が下がれば、連動してさらに金利が下がります。

デメリットは、市場金利が上がってしまうとそれに連動するため、金利が上がり当初の予定額よりも多く返済することになります。

固定金利のメリットは、当初設定された金利が変わらないので返済の予定を立てやすいことです。

デメリットは、もともと変動金利に比べると金利が高く設定されていることから、もし途中で低金利時代が訪れても、金利が下がらないことです。

一般に、返済期間が短い人や繰り上げ返済をしたい人は、固定金利よりも安く設定されている変動金利を選んだほうがお得です。また、今は低金利なので、その恩恵を受けるなら変動金利や固定期間選択型がおすすめです。

繰り上げ返済は難しく、返済期間が長くなると予想される人や返済額が変わらないほうが安心だという人は固定金利がおすすめです。

●元利均等返済と元金均等返済の違いは?

返済方法には元利均等返済と元金均等返済があります。

どう違うのかというと、同じ金額を借りても月々の返済額とトータルの返済額が違ってきます。

元利均等返済とは、融資額(元金)と金利を合計したものを返済期間で均等に割って月々の返済額を出したものです。

メリットは、毎月の返済額が一定なので長期の返済計画が立てやすいことと、返済当初の返済額が元金均等返済に比べて少なくてすむことです。

デメリットは返済総額を比較すると、元金均等返済よりも多くなります。

一方、元金均等返済とは、元金をまず返済期間で均等に割り、それに対して金利をそのつど足すことで月々の返済額を出します。

メリットは、元利均等返済に比べて、利子を含めた返済総額が少なくなることです。

デメリットは、毎月の返済額が変わることと、返済当初は、残っている元金額が大きいため利子も高くなり、返済額が多くなることです。

同じ融資額で同じ金利でも、元利均等返済にするか、元金均等返済にするかの違いで返済当初の金額が1万円以上(元金や金利によって違う)変わるので、必ず比較しましょう。

たとえば、子どもが生まれたのを機に家を建てることにして住宅ローンを組む場合、これから子どもにお金がかかるから当初の返済額を抑えたいという人もいれば、子どもが小さいうちはそれほど教育費はかからないので、むしろ先々の返済額を少なくしたいと考える人もいます。

どちらがお得というわけではなく、それぞれの事情により最適な方法は違うので、専門家に相談し比較することが大切です。

●金融機関の賢い選び方

土地探しや建築を依頼した工務店やハウスメーカーから金融機関を紹介されることも多いものですが、その金融機関で借りるのがベストというわけではありません。

ただし、提携金融機関のため優遇措置が受けられることもあります。

それは魅力ですが、他の金融機関とも比べたうえで決定することをおすすめします。

金融機関の選び方のポイントは次のとおりです。

①金利は選ぶ時の大切な基準だが、金利だけでなくそのほかの条件も含めて判断する。

 金利の種類や返済方法など。

②保証料や事務手数料、繰り上げ返済手数料などを確認する。

③団体信用生命保険の保険料や内容を確認する。

このほか相談しやすいかどうかも大切なことです。

次回は、設計プランがテーマです。

監修:すまいポート21埼玉

投稿者: ラクティブ管理者

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